プロが教えるボイパとビートボックスの決定的な5つの違い

ボイスパーカッションとビートボックスの違い

あなたは、ボイスパーカッションとビートボックスの違いがわかりますか?

Pentatonixなどの活躍により、たくさんの人がアカペラに触れるようになりました。また、YouTuberのHIKAKINの動画を見て、ボイスパーカッションやビートボックスを始める人もいますね。数年前に比べると、ボイスパーカッションやビートボックスが、広く知れ渡っている状況です。

一方、ボイスパーカッションとビートボックスを同じものと受け取る人も少なくありません。経験者でもない限り、これらの違いがピンときませんね。ここでは、音楽背景とプロのビートボクサーの意見から、ボイスパーカッションとビートボックスの違いを説明します。

ボイスパーカッションとビートボックスの5つの違い

しげ

ボイスパーカッションとビートボックスって同じじゃないの?
  ボイスパーカッション ビートボックス
模倣楽器 ドラム ドラムマシーン
演奏人数 複数人(アカペラ) 一人
時期 1960年代 1980年代
発祥 アメリカ音楽 ヒップホップ
開拓者 Pink Floyd, Paul McCartney Doug E. Fresh

ボイスパーカッションは、ドラムの音を忠実に再現する人が多いです。一方、ひとつひとつの音色は劣るものの、豊富な音でパフォーマンスするのがビートボックスです。

年代を見ると、ボイスパーカッションが先に開発されたことがわかります。実は、ボイスパーカッションの派生が、ビートボックスと考えられています。口や声を使う点は共通してますが、目的が違うだけでふたつの音楽ジャンルを生み出しているのです。

ボイスパーカッションについて

ボイスパーカッションはドラムを真似する演奏手法

ボイスパーカッションは、口や声、唇などを使ってドラムなどの打楽器を真似する演奏手法です。日本ではボイスパーカッションですが、海外ではVocal Percussion(ボーカルパーカッション)と呼ばれています。

ボーカルパーカッションの発祥は、19世紀のアメリカ音楽と言われています。1960年代後半、Pink FloydとPaul McCartney、ふたりのアーティストによりボーカルパーカッションは広く知れ渡ります。

その後、曲にボーカルパーカッションを取り入れる手法が普及します。Michael Jacksonの”Billie Jean”も、そのひとつですね。

ボイパの名付け親はRAG FAIRのおっくん

ボイパが日本で認知されたのは、RAG FAIRの奥村政佳ことおっくんが、ボイスパーカッションのことをボイパと呼び始めてからです。RAG FAIRの活躍も相まって、アカペラのパーカッションはボイパという認識が定着しました。

ビートボックスについて

ビートボックスはヒップホップ生まれ

Human Beatbox(ヒューマンビートボックス)は、ドラムマシーンの真似事から生まれました。起源は、1980年代のヒップホップです。

開拓者であるDoug E. Freshの”human beatbox”がきっかけで、ビートボックスという演奏手法が誕生しました。彼らが技術を発展させた結果、スクラッチやターンテーブルテクニックなどがあるのです。

2000年代、インターネットの普及に伴い、ビートボックスのコミュニティが設立。世界大会なども開催されました。同時に、ビートボックスがポップスに逆輸入されます。この影響を受け、2000年前後にアカペラにもビートボックスが取り入れられるようになったのです。

HIKAKINやDaichiの活躍で日本にもビートボックスが浸透

ボイスパーカッションと同時に、ビートボックスも知れ渡りました。AFRAやDaichi、HIKAKINやTATSUYAなどのビートボクサーが、国内におけるビートボックスの浸透に貢献してます。

音楽背景から見ると、ボイスパーカッションとビートボックスはきちんと住み分けられてましたね。しかし、ボイスパーカッションとビートボックスが間違われることが少なくありません。

この原因のひとつは、フジテレビ系列のバラエティ番組ハモネプ内で行われた企画「ボイパリーグ」にあります。厳密に言うとビートボックスのパフォーマンスであるものの、企画名に「ボイパ」とあるため、

しげ

口や声を使ってドラムを真似するのはボイパだ!

という認識が広まってしまいました。

細かく定義すると、アカペラでのパーカッションはボイスパーカッションまたはボーカルパーカッションドラムマシーンを模倣するパフォーマンスをビートボックスと呼ぶのが適しているでしょう。

しかし、ボイスパーカッションと表現するのは日本だけです。先ほども書いたように、海外ではアカペラのパーカッションもビートボックスという表現が定着しています。

音楽は常に変化するもの。以前は違うものとして扱われていましたが、今はその違いにこだわる必要もありません。

プロが教えるボイスパーカッションとビートボックスの違い

音楽背景のほかにプロの意見もまた、両者の違いを知る重要な情報です。ここでは、日本のビートボクサーDaichiと海外のビートボクサーLee Giblingの意見を紹介します。

Daichi

Voice Percussion

  • アカペラ生まれ
  • 複数人で演奏することが多い
  • 音楽寄り
Beatbox

  • ヒップホップ生まれ
  • ひとりで演奏することが多い
  • パフォーマンス寄り

ボイスパーカッションは、ドラムの立ち位置であるため、セッションやアンサンブルに適しているとのこと。

やはり、ボイスパーカッションとビートボックスは犬猿の仲でもあるそうですね。しかしながら、Daichiから言わせると、どちらも口を使っている時点で同じもの。お互いの垣根を越えて、新しい表現ができるよう試行錯誤しているそうですね。

Lee Gibling

イギリスのビートボクサーLee Gibling曰く、ボイスパーカッションとビートボックスには明確な違いがあるとのこと。以下に意見の要点をまとめます。

Voice Percussion

  • ドラムの音を正確に再現する
  • 音楽背景や音楽理論、ドラムを含めた楽器に精通している
  • アカペラの鍵となる存在
Beatbox

  • 音色は劣るが多くの音を持つ
  • 速く細かくビートを刻める
  • 目立ちたがりの若い世代が多い

原文では、ボイスパーカッション贔屓の印象を受けますが、真相は分かりません。あくまで、その傾向があるというだけで、全員に当てはまるわけでもないですからね。

ボイスパーカッションもビートボックスも、お互いの音楽ジャンルには踏み入れないという姿勢だそうです。ボイスパーカッションがDrum’n’bassやHip-Hopに合わせるがないように、ビートボックスもジャズに合わせた演奏はしないとのこと。

音や演奏方法のほかに、考え方もボイスパーカッションとビートボックスでは違うことがわかります。

原文を読みたい人は、公式サイトをご覧ください。

まとめ

ここでは、ボイスパーカッションとビートボックスの違いを説明しました。

  ボイスパーカッション ビートボックス
模倣楽器 ドラム ドラムマシーン
演奏人数 複数人(アカペラ) 一人
時期 1960年代 1980年代
発祥 アメリカ音楽 ヒップホップ
開拓者 Pink Floyd, Paul McCartney Doug E. Fresh

プロのビートボクサーの意見をまとめると、次の通りです。

Voice Percussion

  • アカペラ生まれ
  • 複数人で演奏することが多い
  • 音楽寄り
  • ドラムの音を正確に再現する
  • 音楽背景や音楽理論、ドラムを含めた楽器に精通している
  • アカペラの鍵となる存在
Beatbox

  • ヒップホップ生まれ
  • ひとりで演奏することが多い
  • パフォーマンス寄り
  • 音色は劣るが多くの音を持つ
  • 速く細かくビートを刻める
  • 目立ちたがりの若い世代が多い

音楽背景から、ビートボックスはボイスパーカッションの派生であることがわかりましたね。しかし、これらは互いのジャンルを超えて進化し続けてます。ボイスパーカッションとビートボックスに明確な違いがあるものの、もはやそれにこだわる必要もないでしょう。

音楽の多様性としてボイスパーカッションとビートボックスの違いを受け入れつつ、あくまで知識のひとつとして留めておくのがよいですね。

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