音楽未経験者がアカペラライブで活躍するための戦略をまとめる

strategy for a cappella live

音楽未経験でもアカペラはできるのか?

以前、音楽未経験のぼっちがアカペラサークルに入ると、どうなっちゃうの?』という記事を書きました。「音楽をしたことなくてもアカペラは楽しめるよ」など僕の意見をまとめたものです。

しかし、アカペラを始める人の中には、どんどんライブに出演して活躍したい人もいるはず。ここでは、楽譜を読めない、音感がない僕がライブに出演するために実践したことをまとめます。

あくまで、僕個人の経験談です。記事に書いてあることを実践すれば必ず効果があるわけではありません。参考程度に読んでもらえるとうれしいです。

僕について

本題に入る前に自己紹介します。僕は、学生時代に大学のアカペラサークルに在籍していました。当時は、サークル内外問わずライブに出演。卒業してからは、形を変えながらもアカペラを続けています。

アカペラを始める前は、小学校と中学校の授業でしか音楽は触れてきていません。音楽に興味もなく歌も音痴。カラオケで歌えば50~60点を採りまくる僕は、まわりの人たちに気を遣わせることが得意技。ピアノの先生だった母に、音痴を指摘された悲しい思い出もあります。もっと知りたい物好きな人は、about usを見てください。

こんな僕でも目的をもって練習を続ければ、たくさんのライブで演奏できます。それでは、本題に入りましょう。

はじめてのグループ

a cappella live meeting

初めて組んだアカペラグループでは、ベースを歌いました。集まったメンバーの中で、一番音域が低かったからです。声が低いと勘違いしていた僕は、ベースも難なく歌えると高を括ります。

用意された楽譜は、初心者向けのアレンジ。そこまで低い音も必要ありません。にもかかわらず歌えない。僕にとっては低すぎたのです。練習をしたらある程度慣れたので、それっぽい音が出るようになりました。思い返すと、スカスカで使い物にならない音でしたけど。

だいたいのアカペラサークルは、新歓のしばらく後に新入生ライブが用意されているはずです。僕も、もれなくライブに出演。

そこで悲しい現実を突きつけられます。僕の同期は、とても優秀なベースが何人かいました。素人目に見ても才能の塊です。声が低いうえにかなり響く。ライブ後は、彼らの話題で持ちきり。初めてのアカペラライブは、惨敗に終わります。

専門職を見つける

優秀なベースがいる中、自身の存在理由を問います。

しげ

このままでは需要がなくなる

ベースとして生きる自信をなくしたので、今後の活路を見出すことに全力を注ぎます。声が低くない、歌もうまくない、音程もわからない、声はデカい。消去法でたどり着いたパートは、ボイスパーカッションでした。

ボイスパーカッションであれば、音感も関係ない。経験者もいないから今からでも遅くない。ボイスパーカッションこそ、まさしく僕のために用意されていたパートだと確信します。

ベースを担当していたグループは、メンバーがひとり抜けたのでそのまま消滅。新入生ライブ後に組んだグループは、いずれもボイスパーカッションとして参加しています。このとき、誰にも負けないボイスパーカッションになることを決意します。

空き時間はひたすら練習

practice for a cappella

通学中や空きコマなど、空き時間はボイスパーカッションの練習にあてます。歌うわけではないので、そこまで人目を気にする必要がありません。納得のいくまでひたすら練習しました。

ベース同様、ボイスパーカッションにも優秀な人がいました。始めた時期に1~2ヶ月しか差がないものの、みるみる上達していきます。先輩たちも彼に注目し始めます。焦りと悔しさで胸がいっぱいです。

ここであきらめたらベースの二の舞。誰にも負けたくない一心で練習しました。

  • もっと質のよい音を出すには?
  • 安定してテンポをキープするには?
  • 飽きないリズムパターンは?
  • ボイスパーカッションに求めているものは?
  • 曲のノリをつくるためには?

たくさんのことを考えながら練習していたのを覚えています。考えることが苦手な僕にとっては十分な成長です。

好きなアカペラグループを見つける

ボイスパーカッションを始めてからおよそ一年。ある不満が生まれます。

しげ

今の刻み方はつまらないな

中二病を発症してからメロスピを聴きまくっていた僕は、リズム感あふれるアレンジを欲していました。僕の好みに反して、練習している曲はゆったりとしたアレンジばかり。このころから、リズミカルに聴こえる洋楽にハマります。YouTubeで洋楽をあさっていると、海外のアカペラ番組が目にとまりました。

しげ

The Sing Offってなんだ?

これまでハモネプしか知らなかった僕にとって衝撃的な番組でした。感動のあまり暇さえあれば動画を見ていました。このとき出会ったアカペラグループは、みんなご存知”Pentatonix”。リズム重視な僕は、彼らにぞっこん。

僕にとって、PentatonixのKevinはアカペラ界の革命児です。彼のビートボックスは、多くのアカペラグループに影響を与えました。今まで見たことも聴いたこともないパフォーマンス。彼の技術を盗むため、ひたすらに演奏をまねしました。

Kevinは、正真正銘の天才です。素人の僕では、彼のビートボックスを追いかけられません。難しいリズムパターンは自分ができる形に変えます。しかし、曲に対するノリやビートボックスの構成など、自分ができる範囲でまねしました。

彼のほかには、VoicePlayのLayneにも影響を受けています。彼については、また別の機会に触れることにしましょう。

アレンジの意図を読み取る

Kevinは、バラードであってもアップテンポであっても、アレンジを最大限に引き出すパフォーマンスをします。Pentatonixの曲づくりは、全員が話し合いながら歌い合いながら進められます。Scottいわく、Kevinはアイディアマンとのことです(参考:On My Way Home)。

彼は曲づくりの段階で、ビートボックスの構成を考えています。意図されたアレンジがあるからこそできるパフォーマンスということを初めて知りました。

これを機に、ボイスパーカッションの構成を考えるときは、アレンジをした人の意見を聞くようにしました。どのようなリズムパターンがほしいのか、彼らの意見の先に見えるものがあるはず。

アレンジの意図を読み取るようになってから、ゆったりした曲のリズムパターンを考えることも苦になりませんでした。アレンジがあってこそのボイスパーカッションということを再確認したのです。

ライブではしゃべりまくる

a cappella live mc

目立ちたがりな僕は、ここぞというタイミングを逃さず前に出ます。ライブはどうしても緊張がつきもの。自分の緊張を和らげるためにも、ひたすらしゃべりました。

昔から無茶ぶりには慣れていたので、たいていのことには対処できる耐性があります。メンバーが小休止を挟んでいる間は、場をつなげていました。

何回かライブを経験すると、MCのテンプレートができあがります。慣れれば以前ほど緊張もしません。笑いが起きれば儲けもの。スベることにも慣れました。

僕は発表会のようなライブが好きではありません。曲紹介しかないMCで淡々と進むライブは、飽きてしまいます。僕たちに興味を持ってないお客さんに覚えてもらうには、楽しんでもらうしかない。

それは、曲だけでなくMCも必要です。僕たちの個性を知ってもらうためにMCにも力を入れる。これもアカペラの醍醐味です。

ライブの反省を次に活かす

ライブが終わったら

しげ

よかった
楽しかった

もり

だけのグループは成長しません。ライブでは、緊張も相まって練習以上のパフォーマンスはできないものです。ステージ上では必死になって歌っても、録音した音源を聴くと酷いありさまということも多々あります。

しげ

うまくできなかったのは何でだろう?

さらに上達するためにも、ライブの反省を活かしました。ステージングを確認するためにも、動画を撮ることをおすすめします。大きく分けて3つの観点から見るとよいでしょう。

Point

  1. 演奏
  2. MC
  3. ステージング

僕は、とにかくステージングが苦手でした。自分ではうまく立ち回ってるつもりでも、動画を見ると下を向いて上下に揺れているだけです。ひどいときは、足をぷらぷらと放り出していました。

ボイスパーカッションとしてのステージング。僕はリズムにノリやすいように体を動かします。先ほどとは異なり、リズムや音を表現することです。ステージングもKevinとLayneをまねしました。

もっともステージングを意識すべきはリードですね。僕はリードとして前に出ることがほとんどなかったため、ステージングのアドバイスができません。しかし、とても参考になる本があったので、一部を紹介します。

ステージに上がって歌い始めるときは、心の中で観客を3つのセクションに分けてください。

  1. 客席の中央
  2. 客席の右側
  3. 客席の左側

そして、歌っている間はアイコンタクトを次のように分けて行うのです。

  1. 客席の真ん中、全体の2/3くらいを見てください。
  2. 客席の右と左(先ほどと比べて少なめ)を見てください。

ひとつのセクションでアイコンタクトをするときは、その中の1人の人と直接的なアイコンタクトを行うようにしましょう。そして視線を4秒ほど固定してから、その人物の隣の人とアイコンタクトを行ってください。次から次へと、セクションを移る気分になるまで4秒間のアイコンタクトを続けて行くのです。

参考:ハリウッド・スタイル実力派ヴォーカリスト養成術、著:Roger Love

理想のアカペラグループを組む

a cappella group

アカペラサークルで一年も活動を続ければ、誰がどのような武器を持っているかわかるはずです。

しげ

リードなら彼しかいない。コーラスだと彼女が一番だ。

思い描くパフォーマンスをするために、ぼくがかんがえたさいきょうのグループを組みました。このとき考慮したことを3つ紹介します。

1つめが、ベースです。アカペラの土台を果たすベースは、もっとも重要なパートだと考えます。上手なアカペラグループには、上手なベースが必ずいます。僕自身ボイスパーカッションであるため、一緒にリズムを担うパートナーは最優先事項です。幸運にも、かなり相性のよいベースがひとりいました。ベースは、彼以外考えられません。

2つめが、リズムの感じ方です。リズミカルなアレンジをするためには、リズムの感じ方を統一する必要があります。これには、苦労しました。僕がいたサークルは、ハーモニーを聴かせるアレンジが好きな人が多かったため、該当する人がなかなかいません。過去のライブを見たり、直接話に行ったりと手間を惜しみませんでした。

3つめが、グループの編曲担当を決めることです。編曲担当をうやむやにすると、メンバー間ですれ違いがあります。Pentatonixのように全員が参加するアレンジであれば、納得する楽譜ができるでしょう。

残念ながら、彼らのアレンジ手法は稀です。ほとんどの大学生グループは、アレンジできる人が楽譜を持ち寄りながら曲数が増えていくはず。メンバー全員が、同じような音楽を好きであれば問題ありませんが、好みがバラバラだとすれ違いが生じます。

誰かの意見を取り入れるためには、誰かが妥協しなければならない。できあがる楽譜は、中途半端なものです。これでは、アレンジに一貫性が生まれません。

グループの方向性に沿った編曲担当を決めることで、軸がぶれません。僕が組んできたグループを振り返ると、個性を表現できたグループは決まって編曲者をひとりに任せていました。

注意点がひとつあります。編曲担当を決めることは、アレンジを丸投げすることではありません。曲づくりは全員で参加することが理想です。編曲者は、メンバーの意見を楽譜に表現する役割です。

楽譜については無関心。アレンジは全部任せるけど、気に食わなかったら文句を言うようでは元も子もありません。アレンジの段階から参加する、ということを忘れないでください。

ほかにも声質や声量のバランス、音楽の好みなど考えるべきことはたくさんあります。これ以上紹介すると、かなりの長文になるのでいったん区切りましょう。ほかのことについては、また別の機会に書こうと思います。

まとめ

以上が僕がとった戦略です。ここで簡単にまとめておきますね。

Point

  1. 専門職を見つける
  2. 空き時間はひたすら練習
  3. 好きなアカペラグループを見つける
  4. アレンジの意図を読み取る
  5. ライブの反省を次に活かす
  6. 理想のアカペラグループを組む

振り返ると、理想のアカペラグループを組むための準備をしているように思えますね。アカペラグループを組むときは、タイミングが非常に重要です。タイミングを見誤れば、後悔が残るかもしれません。

やってよかった。そう思えるように、全力でアカペラを楽しんでください。

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