5分でわかる!ひとりアカペラ・多重録音に必要なDTM機材を徹底解説

a cappella multi track tools

最近はPCやオーディオ機器、ソフトウェアなどが普及しているため、プロでなくとも音楽をつくれる時代になりました。アカペラ界隈だと、「多重録音」や「ひとりアカペラ」という形で親しまれています。

一方、多重録音をしたいけどどんな機材が必要かわからない、と悩んでいる人もいるはず。ここでは、多重録音・ひとりアカペラをつくるために必要な機材を紹介します。ぜひ参考にしてください。

ひとりアカペラ・多重録音に必要な機材

ひとりアカペラ・多重録音の機材

PCで音楽をつくることを、DTM(Desktop Music)と呼びます。あなたがよく耳にするひとりアカペラや多重録音もDTMです。各機材について詳しく紹介します。

PC

computer music

ひとりアカペラは、PCを使って録音や編集をします。使うソフトウェアや録音するトラック数により、どんどん動作が重くなるため、それ相応のスペックが必要です。PCを買うときは、次の3つを確認してください。

Point

  1. CPU
  2. メモリ
  3. 容量

CPUとは、人間の体に例えると頭脳に当たります。人間は頭脳を使ってものを考えるように、PCはCPUを使ってものを考えるのです。CPUの性能は、クロック周波数とコア数で表します。どちらとも数値が高いほど高性能です。

メモリとは、データを記憶する部品です。メモリは、机や作業台にしばしば例えられます。机が広ければ色々なものを使いながら作業を進められますよね。メモリの数値が大きいことは、机が大きいことを意味します。メモリ数もPCの動作速度に影響を与えるので重要です。

容量は、SSDもしくはHDDの記憶媒体で決まります。これらも数値が大きければ、たくさん保存できるということです。最近はSSDが流行りです。なにより、動作が速いことが魅力ですね。僕もSSD搭載のPCを使ってます。サクサク動くのでストレスを感じません。以前は高価格でしたが、最近は手が出ないほどではありません。

以上を考慮すると、下に示す値が必要最低限のスペックです。処理が重いソフトウェアを動かさない限り、問題なく作業できます。

Point

  • CPU:2GHz, Core i3以上
  • メモリ:4GB以上
  • SSD:40GB以上

あくまで僕の意見ですので、参考程度におさえてください。もちろん、使うソフトウェアやプラグインによっても動作環境が変わるので注意が必要です。

ちなみに、OSは使い慣れているもので構いません。僕はWindowsをふだんから使っています。Macはあまり使ったことがないので慣れるまで時間がかかりそうで…。

mac

ただ、Macの魅力はデザインのよさですよね。持っているだけでおしゃれ。僕も時間とお金に余裕ができたらMacを買います。

Tips

使用するDAWによっては、動作しないOSもあります。もしDAWをすでに持っている、もしくは使いたいDAWが決まっているのであれば、動作環境に合わせてOSを決めましょう。

DAW

cubase

Photo credit: yoppy via Visualhunt / CC BY

PCで音楽をつくるために使うソフトウェアをDAW(Digital Audio Workstation)と呼びます。DAWは、無料から有料まで様々な種類があります。

Point

  • Pro Tools
  • Logic Pro
  • GrageBand
  • CUBASE
  • Live
  • Studio One

DAWごとに得意・不得意がありますが、できることは基本的に同じです。よく見かけるDAWは、Pro ToolsCUBASEですかね。これらは音楽制作の定番ソフトなので、買って損はありません。DAWについて詳しく知りたいのであれば、sleepfreaksがおすすめです。僕もよく参考にしています。DAWだけではなく、DTMについての情報も豊富ですので勉強になります。

オーディオI/F

Audio Interface

PCとマイクやスピーカーなどのオーディオ機器との間で信号をやり取りする機材をオーディオI/F(インタフェース)と呼びます。たいていのPCには入出力端子があるので必要ないように思えますよね。PCに搭載される端子は、音楽制作のために設計されていないため、ノイズや遅延の原因になります。オーディオI/Fは、音楽制作の環境をつくるために必要不可欠な機材なのです。オーディオI/Fを買うときは、次の4つを確認してください。

Point

  1. 入力端子
  2. ファンタム電源
  3. サンプリング周波数とbit深度
  4. 付属ソフトウェア

入力端子は、マイクケーブルを差す入り口です。ひとりアカペラをつくるにはボーカル用のマイクを使います。ボーカル用のマイクは、XLR端子が必要です。オーディオI/FにもXLR端子があるか確認しましょう。ここでは、ひとりアカペラのためのオーディオI/Fについて考えるので、ほかの端子については割愛します。

ファンタム電源とは、コンデンサーマイクに必要な+48Vの電源です。マイクは大きく分けて、ダイナミックマイクとコンデンサーマイクのふたつがあります。

microphones

左側2本がダイナミックマイク、右側3本がコンデンサーマイク

コンデンサーマイクは、ダイナミックマイクより高音質ですが、ファンタム電源を必要とします。もしコンデンサーマイクで録音を考えているのであれば、ファンタム電源付きのオーディオI/Fを買いましょう。

サンプリング周波数とbit深度は、ざっくり言うとどれくらい細かく分割して音を記録するかを示す値です。CDの音質は16bit/48kHzと表されます。16bitがbit深度、48kHzがサンプリング周波数です。これらの値が大きければ、音質もよくなります。高音質で話題のハイレゾは、24bit/96kHzです。個人のDTMであれば16bit/48kHzで問題ありません。

オーディオI/Fには、ソフトウェアがついてくるものもあります。付属ソフトはDAWやエフェクトなど種類は様々。DAWが付属のオーディオI/Fを買えば、すぐに音楽をつくれるというわけですね。

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ダイナミックマイク

dynamic microphone

SM58(SHURE)

ダイナミックマイクは、比較的安価で手に入る耐久性に優れたマイクです。コンデンサーマイクには音質が劣るものの、多少雑に扱っても壊れないためライブでは重宝されています。あなたもアカペラライブで一度は使ったことがあるはず。

ダイナミックマイクだからと言っても、決して音質が悪いというわけではありません。SHUREのSM58BETA58Aなどは、レコーディングスタジオでも定番のボーカル用ダイナミックマイクです。僕たちも、はじめはSM58を使っていました。初心者にとって買いやすい一本です。

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マイクケーブル

microphone cable

左:XLR端子(メス)、右:XLR端子(オス)

オーディオI/Fとマイクをつなげるにはケーブルが必要です。買うときは、XLR端子であるか確認しましょう。また、長さにゆとりをもたせてください。安いからと言って長さをケチると、後々困ります。

マイクスタンド

microphone stand

ダイナミックマイクは手で持ったまま録音できますが、ノイズが生じたりします。コンデンサーマイクは、マイクスタンドに設置すること前提の設計です。ノイズを防ぐ、マイクの位置を固定するためにもマイクスタンドは必要ですね。

モニターヘッドホン

headphone

モニターヘッドホンは、つくっている音楽を確認するために使います。ひとりアカペラは、録音したら終わりではありません。録音した音源をミキシングやマスタリングする必要があります。これらの編集作業で求められることは、平坦な周波数特性と定位のわかりやすさです。

観賞用のヘッドホンは、高音域をきらびやかに飾りつけしたり、低音を太く強調したりと、音を装飾する特性を持つものがあります。自身の耳で確認しながら音をつくらなければならないのに、余計な装飾をされていては望む音になりません。理想のアカペラをつくるためには、平坦な周波数特性が必要なのです。

定位とは音の広がりです。アカペラであっても楽器であっても、音は一ヶ所から聴こえるわけではありませんね。右に人がいれば右側から聴こえますし、逆もしかりです。定位がわからなければ、ミキシングやマスタリングに影響を及ぼします。空間に広がりのある音楽をつくるためには、定位のわかりやすさが重要というわけです。

余裕があればほしい機材

これまでは、ひとりアカペラをつくるために最低限必要な機材たちです。ここからは、より高音質な音楽をつくるためにほしい機材を紹介します。

コンデンサーマイク

condenser microphone

先にも書いたように、コンデンサーマイクはダイナミックマイクよりも高音質です。価格が高い、壊れやすいなどの短所がありますが、クオリティの高いアカペラをつくりたいのであれば必須のマイクでしょう。

僕たちも去年の冬ごろに、奮発してコンデンサーマイクを買いました。僕の耳でも音質の違いがハッキリわかります。それほどまでに高音質です。

しげ

もっと早く買えばよかった

参考としてダイナミックマイクとコンデンサーマイク、それぞれで録音した音源を載せておきます。イヤホンやヘッドホンで聴くと、音質の違いがわかりやすいです。上の動画がダイナミックマイク(SM58)、下の動画がコンデンサーマイク(KSM42SG)で録音しています。

ポップガード

practice for a cappella

歌っていると息を強く吹くこともあります。強く吹かれた息は、マイクとぶつかりノイズとして録音されます。このような吹かれによるノイズを防ぐアイテムが、ポップガードです。マイクの収音能力は繊細なため、ポップガードなしでの録音はノイズが気になります。コンデンサーマイクには付属されていますが、ダイナミックマイクを使う場合は別途購入しなければなりません。

リフレクションフィルター

reflection filter

マイクはたくさんの音を録音します。コンデンサーマイクとなると、細かな音まで拾います。録音する音は、あなたの口から発する声だけではありません。発した声が壁に反射した音も録音します。すると、生音にもかかわらずエフェクトをかけたような音で録音されてしまうのです。

リフレクションフィルターは、反射音を防ぐ防音フィルターです。コンデンサーマイクで録音する場合は必須でしょう。録音するとわかる通り、音は空間のあらゆるところで反射します。反射音を防ぐだけでも音質はよくなります。高音質なひとりアカペラをつくるには、録音からこだわらなければなりません。

モニタースピーカー

speaker

ヘッドホンと同じく、モニタースピーカーも音の出口です。スピーカーは平坦な周波数特性と定位のわかりやすさに加えて、耐久性も求められます。音の出口にもかかわらず、音量を上げると音がつぶれるのでは意味がありません。最良の音をつくるためにも、スピーカーを吟味する必要があるのです。

DTMでは、スピーカーは必須とされています。スピーカーは、空間を通して音を伝えるため当然でしょう。より高音質な音楽をつくるのであれば設置すべきですが、モニタースピーカーがなくても音楽はつくれます。

僕たちもモニタースピーカーを使わないで多重録音をつくっています。DeeSpeakerのようにヘッドホンでスピーカーの環境を再現する無料プラグインもあります。スピーカーがあるに越したことはありませんが、なければつくれないわけではありません。

まとめ

ひとりアカペラ・多重録音をするために最低限必要な機材を改めてまとめます。

Point

  • PC
  • DAW
  • オーディオI/F
  • ダイナミックマイク
  • マイクケーブル
  • マイクスタンド
  • モニターヘッドホン

値段や品質はともあれ、以上の機材をそろえると多重録音を楽しめるはずです。さらに高音質なアカペラを求めるのであれば、以下の機材をそろえるとよいでしょう。

Extra

  • コンデンサーマイク
  • ポップガード
  • リフレクションフィルター
  • モニタースピーカー

中でも、マイクはこだわることをおすすめします。アカペラは歌声だけで奏でられます。楽器を必要としないため、余計な出費がありません。

高音質で歌声を録音するため、マイクに投資するべきです。僕たちも、もっと早くコンデンサーマイクを買えばよかったと思っています。

初心者だからと妥協するのではなく、はじめからよい機材をそろえることも上達の近道です。あなたも、ひとりアカペラを存分に楽しんでください。

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